昨年7月、東京・根津にオープンした[蕎麦 茶のみ処 カワイ]は、谷根千探索の合間に、少しお茶をしたくなった時にふらりと立ち寄れるカジュアルさが魅力の蕎麦屋だ。

お店を切り盛りするのは双子の姉妹、河合弥耶さんと茉耶さん。二人でお店を開くことが学生の頃から夢だった。どうしても敷居が高いイメージのある蕎麦を、若い人にも楽しんでもらいたいという思いで、カフェとしても営業するスタイルの蕎麦屋を始めるに至った。

のんびりと時間を過ごしたい時には [デザートセット]がオススメ。好みのドリンクと自家製のスイーツをお値打ち価格で楽しむことが。

デザートセット¥680 (お蕎麦屋さんのシュークリームとHOTコーヒー)

蕎麦屋ならではのアプローチが珍しい [お蕎麦屋さんのシュークリーム]は、韃靼そば茶を牛乳で煮出した特製カスタードに、生クリームを合わせることで上品な甘さに仕上がっている。コーヒーも一杯ずつ丁寧に、ハンドドリップで提供。

もちろん蕎麦にも妥協しない。製粉業者と相談し、時期ごとにベストな蕎麦粉をセレクト。毎日手打ちしている細麺の蕎麦は、シンプルにいただくのもいいが、千切りした香味野菜(長葱、生姜、茗荷、大葉)がふんだんに使われた[香味蕎麦]も人気。見た目にも華やかで、外国から来たお客さんにも評判がいい。

香味蕎麦 ¥950

蕎麦屋で過ごす、お気に入りの時間について尋ねると、こんな答えが返って来た。「(姉妹)二人でお昼から蕎麦前をつまみつつ、のんびりお酒を飲むのが一番好き」お店の居心地の良さには、二人の信頼関係が起因しているのかもしれない。

お店をオープンさせるという夢を叶えた現在、改めて次の目標を伺えば、「大きなことになってしまうけど、手打ちそばの魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいんです。私たちをみて『なんかカッコいい』って思っていただけたら嬉しい。そうして若い蕎麦の打ち手が増えたら。私たちはカフェを選んだけれど、もっと色々なスタイルで蕎麦を味わうことができたら素敵ですよね」と語ってくれた。