美術館をリノベーションしたホテル
「瀬戸内リトリート青凪」で伝統・郷土・創造を掛け合わせた食体験を
三年に一度開催される瀬戸内国際芸術祭を筆頭に、現代美術などと親和性の高いエリアとして知られる瀬戸内エリア。その美しい景観には建築家・安藤忠雄も引き寄せられ、彼の手掛けた建築がいくつか点在しています。松山市にある「瀬戸内リトリート青凪」もそんな自然と調和した安藤建築のひとつ。
以前は美術館として館内の一部だけが公開されるにとどまりましたが、2015年に瀬戸内海をのぞむスモールラグジュアリーホテルへ生まれ変わりました。極限までそぎ落とされたシンプルな設計の中で、瀬戸内海の様々な魅力を肌で感じることができる唯一無二のリゾートホテル。一度は訪れてみたいですよね。
このホテル、見どころは沢山あるのですが、フ―ディーにとって気になるのは食事なのではないでしょうか。今年の11月よりフルリニューアルされたお料理は、瀬戸内の豊かな海の幸、山の恵みを味わえ、食事を目的に旅がしたくなるほど魅力的なものなのです。
「地域の食材を駆使した新たな食体験」
和食を軸としながらも洋の要素が取り入れられたコース料理には、愛媛の豊かな海、豊かな土壌の四季の移ろいが表現されています。地域に受け継がれてきた和の食文化に感謝を称しながら、創造的なプレゼンテーションを盛り込んだお料理。“伝統・郷土・創造”が掛け合わせられ、旅先の地域に根付いた食を発見できるだけでなく、思い出となる食体験が堪能できます。秋冬メニューの一部をご紹介します。
▲白甘鯛 蕪
揚げネギの食感と香りが重なった白甘鯛は、皮目はパリパリで旨味はギュッと。添えられているのは、銀杏と実山椒が香る出汁で炊いた愛媛県産蕪のソース。
▲河豚 炙りと煮凍り
軽く炙り、旨味を引き出した愛媛県河豚のお刺身。手絞り橙酢の自家製ポン酢ジュレを添えて。
▲鱧 松茸
愛媛県長浜産の鱧をサッと火入れし、焼霜に焼き松茸と松茸ピューレで松茸の豊潤な香りを重ねる。旨みを閉じ込めた鱧出汁を添えて。器は愛媛県伊予郡砥部町伝統の砥部焼を使用。
▲鰆 檸檬 蜜柑
愛媛県八幡浜産の檸檬、檸檬の葉を加え爽やかな香りを移した漬けだれに愛媛県八幡浜産の鰆を漬け込み、弱火で火入れ。フィンガーライムの清涼感も程よいアクセント。鰆の旨みを口当たりのまろやかで香り高い柑橘ソースが包み込んだ愛媛県の陸と海の恵が出会った逸品です。
食事を通して、ホテルにいながらその土地を存分に味わえるのは嬉しいところ。ここでの食体験が、のちに瀬戸内で過ごした素敵な思い出として蘇ることでしょう。
わずか7部屋しかないこのホテル。瀬戸内の島々を一望できる部屋や、世界初のフルフラット寝湯を備えた部屋など、好みのシチュエーションに合わせて泊まることができます。2つのプールにジャグジー、サウナやギャラリーなどの施設も充実。年末年始などに大切な人と贅沢なひと時を過ごすのには打ってつけのホテルです。
『瀬戸内リトリート青凪』
愛媛県松山市柳谷町794-1
予約受付時間:10:00~19:00
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