あの人が作る、記憶に残るあの料理。

親や友人、身近な人々の料理にお金を払ったりすることはないけれど、
お店では食べられない味と空気が確かにそこにある。

人とレシピ、そしてその背景を僕の目線で記録することにした。

（取材・写真・文＝濱田晋）

中尾さんの出汁チキンカレー

夏といえばスパイス、スパイスといえばカレー、カレーといえば中尾さん。中尾さんといえばカレー、カレーといえば夏、夏といえばスパイス、スパイスといえば……

濱「音録るんでできるだけ声張ってくださいね」

中「一番苦手なパターン…パクチー食べれる？」

濱「大好きです。因みに今日は？」

中「今日は出汁チキンカレー」

濱「最高す！ 楽しみ。全然会えてなかったすけど最近どんな感じですか？」

中「出展が多かったかな。ダンプちゃん達のとか、ギャラリーの催しでTシャツ展とか。あとは仕事で、描いてるとこ撮られるみたいなやつとか」

濱「じゃあ7月バタバタだったんすね！ 良いですね。いや〜でも中尾さんのカレー食べられる日が来るとはな〜」

中「全然適当だよ？ 料理自体は上手くないから。まぁなんかカレーとかってYouTubeとかでレシピ観て作ったりするんだけど、みんな言ってることバラバラでさ。時間とかタイミングとか、これはインドではやらないとかさ」

濱「吉祥寺ではやってるけどって」

中「そう。店じゃないし。別に入れなくて良いけど残ってるスパイスとかも時々で入れたりするし」

濱「中尾さん、出汁持つ手震えすぎですけど大丈夫ですか⁈」

中「ア⚪︎中です」

濱「この集合写真懐かしいすね。もう辞めて1年経つのか、早いすね」

中「ほんと早いよねぇ。あ、これ新しいZINE」

濱「ありがとうございます！ 俺もフリーペーパーどうぞ。お、いよいよスパイス投入ですね。すごいいい香りしますね。咽せちゃうけど」

中「俺は最近水で咽せちゃうよ。老眼きてるし。あーこの匂いでテンションあがるよね。カレー作りは実験みたいで楽しいんだよね。気晴らしにもなるし」

濱「なるほど。出汁も入れて完璧にカレーになったすね」

中「味ちゃんと付いてるかな、、」

濱「これで無味だったらすごいすね！」

Cooking by Michio Nakao @nakaomichio_illustration
Photo, Interview & Text by Shin Hamada @shinhamadastudio
Edit by Yoshiki Tatezaki