一期一食
#29 「yesterday’s dream 『個人的勝負飯』」
大事な時、自然と行動が似てくることってありませんか?朝起きてから現場に入るまで何するとか、何を着るとか。アスリートの方とかはルーティン化して、自分のフォーカスを高める方も多いと思うんですが、僕はやることや、やる場所の幅が広いので、ルーティン化が難しいのと、ルーティンがきちんとできない時に怖くなるのが嫌で、緩やかに捉えています。
決めなくても大切な時は、朝からの行動がなんとなく共通するものがあって、自然とそうなっている。いい意味で色んな手法を持つようにしています。今日の一期一食は、僕の大切な時に必ず行ってしまっている銀座にあるカライライスのお店、[ニューキャッスル]です。
3代目オーナーのケンケンとはもう15年くらいの友達で、彼が3代目になった話は界隈では有名な話だと思います。もちろん、このお店は僕も以前から行っていたので、味ももちろん大好き。しかも、知り合いがやっているとなると僕はより落ち着いて食べられます。
これがカライライス。あっ、食べ始めちゃった。僕のルーティンを優先した結果です(笑)。
僕のオーダーは蒲田、ダブ玉、ルー多め、キヌア雑穀玄米です。二郎級にオーダーも色々あるのもこのお店の楽しいところ。
野菜から出た甘味とスパイスの辛味が生む独特の味わいが特徴で、玉ねぎ以外はミキサーにかけているので、体の吸収もしやすいし、体に良いものしか使ってないのも大切なところ。本番前でも安心して食べられます。消化にいいものを食べるのもパフォーマンスには大事!!
座る場所もいつもケンケンの目の前に座って、いつも通りの会話しながら、作っている姿を目の前で見て、楽しんでいます。
ゆっくり食べても、すぐに食べ終わってしまうので名残惜しくしていると、ケンケンがコーヒーをいつも淹れてくれます。実はここのドリップコーヒーはとても美味しい。コーヒー専門店に負けてないと思う。僕は裏の最高メニューだと思ってるくらい。
ゆっくりコーヒー飲みながら僕もフォーカスが高まっていく。音楽の仕事は、不可逆でコマンドZも使えない仕事。0.1秒ずれるだけでもう壊れてしまう。ダイナミックで繊細な仕事だと僕は思っている。人生だって本来はそういうものなはず。今日出来ることを感謝して、やり抜いて、また次の課題が見えて、またやっての繰り返し。
お腹を優しく温めてくれるカレーと、鼻に届くコーヒーの香りに包まれて元気もらって今日もまたライヴを頑張るのです。
- Bassist
濱田 織人 / Orito Hamada
ベーシスト、音楽プロデューサー、クリエイティブディレクター、NPO法人SOMA副代表理事、アトリエリスタ、茶道家。芸術修士(MFA)。スタジオミュージシャンとして演奏活動しながら、作編曲、作詞、プロデュースと幅広く活動。2017年クリエーティブブティック創業後、活動範囲を音楽以外にも拡大し、芸術教育などにも力を入れ始め、NPO運営にも携わる。日本唯一のベースの専門誌ベース・マガジンにて連載経験あり。プライベートでは、裏千家茶道家として初音庵主宰。密かに楽しんでいたサウナの魅力をゆるやかに発信中。サウナ・スパプロフェッショナル。 https://www.instagram.com/oritosroom/
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