兜町[Neki]で、料理と楽しめるシングルモルト「ザ シングルトン」を感じる

イノベーティブな料理に寄り添うウイスキーペアリングに無限大の可能性を見た!


PromotionPromotion  / Nov 5, 2024

Neki]シェフ・西恭平さんが
ペアリングの魅力を感じたウイスキー

イノベーティブな料理に、ワインを主軸にペアリングを展開する[Neki]。はたして、ウイスキー、それもシングルモルトとのペアリングは成立するのか?その答えを確かめに、シェフの西 恭平さんを訪ねた。 

西 恭平(にし きょうへい)
1983年生まれ、京都府出身。ホテルの総料理長を務める父のもとで育つ。製菓専門学校を卒業後、ホテルやレストラン、ビストロなどで経験を積み、25歳で渡仏。アルザス地方のオーベルジュに住み込み、1年間働く。帰国後、フレンチの名店・新宿[キュイジーヌ・S・ミッシェルトロワグロ]を経て、2014年より渋谷[ビストロロジウラ]へ。2015年よりシェフに就任する。2020年に独立し[Neki]を開業。店名は、関西地方で使われる方言で「そば・かたわら」の意味を持つ「根際(ねき)」から命名。本当に美味しいと思うものをビストロのようなカジュアルな雰囲気で愉しめるイノベーティブレストランを体現。22年に薪火料理・世田谷代田[songbook]、24年にはバーテンダー・野村空人さんとタッグを組んだ新しいスタイルの居酒屋・虎ノ門[Uké]をオープン

西さんいわく、蒸留酒、それもシングルモルトウイスキーのペアリングに向き合ったのは、今回が初めての挑戦だという。合わせるウイスキーは、スコットランドのスペイサイド地区中心部・ダフタウン蒸溜所が手掛ける「ザ シングルトン12年」である。最初に飲んだ時の感想をこう語る。

「僕が想像していたスモーキーなウイスキーのイメージよりもずっと軽やかで、ヒノキや白い花のような上品な香りを感じました。僕がつくる料理は、既存の枠に捉われすぎず、自分の経験と日本の食材を活かした日本でできるフランス料理がテーマです。出汁感や香りが大きなポイントで、シングルトンの香りの高さに直感的に『合わせやすい』と感じました」

「さらに熟成年数の長い『15年』に至っては、きれいな飲み口はそのままに、いっそうなめらかで奥深い熟成香が感じられました。余韻もグッと長くなって、アニスシードのような香り高さもある。飲み込んだ後も上品な風味をしみじみ味わえます」

伝統的な製法で造られるシングルモルトで、なめらかでスムース、食事を引き立てる芳醇なフレーバーが持ち味。従来の12年(写真左)に加え、「ザ シングルトン ダフタウン15年(写真右)」は2024年11月5日にリリースする新商品

割っても温めても「らしさ」が消えずに調和するウイスキーには、無限大の可能性がある

「ザ シングルトン12年」のウイスキーカクテルと料理のペアリングコースをつくるにあたり、試行錯誤を繰り返した西さん。あの手この手を試し、こんな感想を抱いた。

「個性の強いお茶や自家製のモクテルで割っても、副材料の風味もシングルトンらしさも、その両方が壊れずに調和する。ワインがペアリングで苦手とする燻製香や魚卵の旨味、卵やフォアグラのフランなども難なく成立できることに驚きました。アルコール度数が40%と高いところも、提供する側がコントロールしやすい点です。フルーティーさや渋味、スパイスの風味など、副材料で割ったり足したりすることでいろんな風味を加えられるうえ、提供する際の度数を調整できるからです」

西さんは、さらに温度を上げ下げできる点にもさらに魅力を感じたという。
「コースの3皿目では、燻香をまとった紅茶で割って温かいカクテルとして合わせることにしました。料理の香り、出汁の旨味を引き立たせるうえ、メインへと盛り上げる流れもしっかりつくり出してくれます。合わせる素材も温度も自由だなんて、ウイスキーカクテルに無限大の可能性を感じます。自分たちのペアリングの新しい引き出しとなりました」

全5皿の料理とウイスキーカクテルが繰り出す
魅惑のペアリングコース

「ザ シングルトン12年」ペアリングコースは、料理5皿とそれぞれにウイスキーカクテルを合わせて展開する。1皿ごとに多彩な香りと味わい、変化にとんだ食感の料理が詰め込まれ、そこにぴったり添うフレーバーのウイスキーカクテルが提供される。

◎テットフロマージュ/ジャガイモ/アンチョビ
◎「ザ シングルトン12年」黄柚子のハイボール

筒状の揚げたジャガイモの中に、アンチョビ風味のジャガイモのピュレとフレッシュなハーブが詰まる。豚のほほ肉や頭の皮などゼラチン質たっぷりの部位を煮上げてテリーヌ状にした煮こごり「テットフロマージュ」は、軽やかな衣をまとわせて香ばしい風味に。合わせるカクテルは、黄柚子の果汁を加えてピールを搾り入れたハイボール。グラスを口元に近づけたそばから、ふわりと爽やかな香気が立ち上る。


1杯目はハイボールから始めたくて。カジュアルにポテトチップス×ハイボールのイメージから、揚げたジャガイモを使うことを思いつきました。テットフロマージュは豚のコクと旨味が詰まった料理で、酸味のあるマスタードサワークリームのソースを付けることで爽やかさが生まれます。そこに黄柚子が香るハイボールを合わせたら、爽快感が倍増!脂気や旨味をきれいに流してくれるのです。黄柚子が架け橋になるペアリングです」(西さん)

◎平目/牛蒡/生姜
◎「ザ シングルトン12年」タイムのソルティドッグ


昆布締めにした平目の上に、生姜とあおさのジュレや、牛蒡とヨーグルトを煮詰めてカリカリのクッキーのようにしたクランブル、揚げた細切りの大葉、フレッシュなマイクロ赤紫蘇などをのせてある。紫蘇の風味が豊かなオイルが全体をまとめる。

合わせるカクテルは、グレープフルーツとウォッカ、塩でつくるスタンダートカクテル「ソルティドッグ」のツイスト。ベースをシングルモルト「ザ シングルトン12年」にし、グラスにリムドした塩にはハーブのタイムを混ぜてスノースタイルに。

「平目の昆布締めや海藻のシーアスパラ、あおさのジュレなどが生む“海のミネラル感と“旨味、牛蒡の“土っぽさの組み合わせが、ソルティドッグのグレープフルーツの果実味と塩気と抜群に合います! 大葉のフリットは苔をイメージしました。カリカリ、とろり、ねっとり、といったいろんな食感やリムドした塩に混ぜたタイムのハーバル感も相乗して、多層的な味わいを生みますよ」(西さん)

◎フォアグラ/松茸/鰻
◎「ザ シングルトン12年」ラプサンスーチョンお湯割り 

フランは、フルフルとしたとろけるような食感の洋風茶わん蒸しのこと。フォアグラのフランは、きのこのジュースを鰹出汁で割り、鰻のたれを合わせた餡をかけてある。洋と和がミックスした、西さんらしいスペシャリテのひとつ。香ばしく炭火で焼き上げた鰻や松茸を合わせてあり、旨味が爆発!合わせるのは、紅茶の茶葉に松葉を燻した煙をまとわせたラプサンスーチョンを煎れて、「ザ シングルトン12年」と合わせたホットカクテルだ。

「フォアグラのフランに使うきのこのジュースは、数種類のきのこを掛け合わせることもあるのですが、今回はあえてホワイトマッシュルームのみを使うことにしました。シングルトンの白い花を思わせる上品なフレーバーと同調させるためです。カクテルにラプサンスーチョンを使ったのは、料理と合わせたときにスモーキーな香りをのせる狙いがあります。口中で燻製感が加わってさらに味わい深くなるのです。カクテルの温かさは料理の風味を損なわずにほっとさせてくれますし、メインへの盛り上げにも一役買ってくれます」(西さん) 

◎加藤ポーク/チポトレ/鱈
◎「ザ シングルトン12年」紅茶カクテル


さまざまな豚肉を吟味したなかでも、西さんがもっとも旨味を感じたという加藤ポークのロースを柔らかく火入れしたメイン料理。スモーキーな風味をもつ燻製唐辛子の「チポトレ」と胡桃を合わせたコンディマン(ペースト)が、豚肉の旨味を凝縮させたソースにさらなる旨味をプラスする。ピーマンに詰めたプランダードとは、タラをペースト状にして、ジャガイモと一緒に牛乳で煮込んだ南フランス料理のことである。

合わせるカクテルは、見た目はもはや赤ワイン!黒ぶどうやラズベリー、クランベリー、ビーツ、和紅茶を合わせたノンアルコールの自家製のモクテルに「ザ シングルトン12年」を加えてある。

「メインの肉料理に鹿や鴨も考えてみたのですが、結果的に加藤ポークを使うことにしました。旨味がしっかりしていて上品さもある白い豚肉が、シングルトンと相乗すると感じたからです。カクテルは完全に軽めの赤ワインをイメージしています。自家製モクテルのベリー感と花のような香り、スパイス感、そして出汁のようなニュアンスが豚肉にしっかり寄り添います。チポトレのようなスモーキーな風味は、時にワインでは合わせるのが難しい要素ですが、狙った通りのペアリングに落ち着きました」(西さん)

◎タタン/無花果
◎「ザ シングルトン12年」アマレット

バターと砂糖、シナモンやクローブといったスパイスと共に煮詰めたリンゴに、イチジクの葉から風味を引き出したバニラアイスをトッピング。仕上げに「ザ シングルトン12年」をスプレーし、香りをまとわせる。アプリコット(杏)の種の中にある「杏仁」を原料にしたリキュール「アマレット」と「ザ シングルトン12年」を1:1で割った一杯と共に。口福感でいっぱいに満たされる!

「シングルトンのストレートでもよいですが、アマレットと合わせるのはデザートワインのようなイメージで〆ていただきたいから。にしてはアルコール度数が高いですけどね(笑)。酒精が強くなると一気に大人っぽい味わいになりますね。バターの香ばしさともより合うようになります。実際に合わせてみて、タタンにほのかに香るスパイス感とも相性がいいことを発見できました」(西さん)


1皿目からデザートまで、終始、驚きと感動の連続だ。
「ウイスキーというと深夜に飲みたくなるようなイメージがありましたが、軽めの度数に仕上げれば早めの時間から愉しむアペロにも向くと感じました。ほかの料理とも試してみたいですね」と西さんは語る。

今をときめくイノベーティブレストランのさらなる革新が始まった。

Neki(ネキ)
中央区日本橋兜町8-1(Google Maps
営業日 11:3015:00(料理14:00LO、ドリンク14:30LO)、
18:0021:00(料理20:00LO、ドリンク20:30LO
定休日 水曜、不定休あり
Tel 03-6231-1988
IG neki_tokyo

Neki]アルコールペアリングコースの一部に、本記事で提案いただいた<平目/牛蒡/生姜×「ザ シングルトン12年」タイム ソルティドッグ>が組み込まれます! 11月13日から年内いっぱい(食材の状況次第で変動あり)までの期間限定なのでお早めにどうぞ!

「ザ シングルトン」に関する問い合わせ先
ディアジオ ジャパン
03-3470-8287

Photo by ami (写真 ami
Text by Yumiko Numa  (文 沼由美子)
Edit by Shunpei Narita (編集 成田峻平)

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