“あの味”が忘れられない。ロケ弁当録 vol.1

無駄なし、妥協なし。こだわり尽くした 素材選び[キッチンわたりがらす]


RiCE.pressRiCE.press  / Mar 17, 2025
「今日のお弁当、何だろう?」フタを開けると、今日の現場が少しだけ特別になる。どこか懐かしい味、しみじみ美味しい一品、そして時々、意表を突かれる組み合わせ。ただお腹を満たすだけじゃない。お弁当には、作り手の心遣いや、ちょっとした驚きがある。この連載では、そんな“記憶に残るロケ弁”をひとつずつ、味わっていきたい。

 

昼ごはんのあと、なんだか身体が重い——そんな心配ご無用なお弁当みつけました! [キッチンわたりがらす]のお弁当は、食べたあとも軽やか。なのに、しっかり満足感がある。身体がよろこんで、心まで満たされるお弁当をご紹介。

ぱかっ「食べた人がホッとできる料理をつくりたい」 そんな思いで、2009年に恵比寿に店を構えた[キッチンわたりがらす]のオーナー・村上秀貴さん。料理の土台となる食材には一切の妥協を許さない。

無農薬の野菜と玄米、国産の肉、港から直送される魚介類。さらに、ソースやたれまですべて手作り。添加物や化学調味料、冷凍食品も一切使用しない。だからこそ、ひと口ごとに感じるのは、素材本来の清らかな美味しさ。

フタを開けると、箱半分できちんと分けられた米とおかず。お米は、ふっくらと炊かれた五分づき米で、噛むほどに甘みが増し、食物繊維のやさしい力が身体を整えてくれる。その上には、天然鮭のみりん麹グリルがのり、ほどよい酸味が効いてさっぱりと食べ進められる。

そして副菜には、しっとりと炊かれた日野菜(ひのな)かぶのチキンだし煮や、歯ごたえのある食物繊維たっぷりの野菜たち。自家製のかぼちゃコロッケは、クリーミーな舌ざわりにほんのりミルキーな風味が重なり、優しい味わいが広がる。全体的に控えめな味付けながら、それぞれの素材の香味が生き生きとして身体に沁み渡る。

価格は1,200円、1,500円、1,800円、2,000円〜など予算に応じて。 ミニマムオーダーは25,000円〜。 合計金額が少なくても、恵比寿のお店まで取りに行けば対応もしてくれるそう

食べた瞬間にガツンとうまい、というよりも、食べているうちにどんどんおいしくなる。どれも「食べなれた味」ではなく、「食べ続けたくなる味」だ。気づけば箸が進み、食べ終えたころにはじんわりと満足感に包まれる。だけど、胃に重たさはない。

健康に気を使う人、オーガニックな食を選択する人はもちろん、「最近ちょっと食べすぎかも」と思っている人にもぴったりな心と身体が整う一箱。

この日のお品書き
平飼い大山地鶏の自家製みそ焼き
天然鮭のみりん麹グリル
平飼い大山地鶏の玉子焼き
群馬県川場のこんにゃく
小松菜ナムル
人参うめ煮
昆布椎茸佃煮
日野菜かぶのチキンだし煮
さつま芋レモン煮
南瓜マッシュカカオニブ和え
菊花
あやめかぶ浅漬け
紅芯大根ピクルス
ビーツ
自家製コロッケ

 

キッチンわたりがらす
〒150-0011 東京都渋谷区東3-24-14 エクセルハイム恵比寿1F
IG @kitchen_watarigarasu

 

Photo by Taro Oota(写真 太田太朗)
Text by Sakurako Nozaki
(文 野﨑櫻子)
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