北海道余市&仁木のワインが東京に集結
「日本ワインを日常に」を目指すLIFE with WINEをレポート
日本ワインがおもしろい。そんな言葉を耳にするようになったのはいつからだろうか。日本ワインが今ほど注目される前から、「日本ワインを日常に」というスローガンのもと、楽しさを届けてきたイベントがある。「LIFE with WINE」だ。
「VVV余市&仁木」をテーマに掲げた第18回「LIFE with WINE」が、3月23日(土)に開催された。その模様をレポートする。
日本最大のヴィニフェラ産地、北海道余市・仁木のワインが集結
VVVとは、Vins de Vitis Vinifera(ヴィティス・ヴィニフェラのワイン)のこと。生食用ブドウではなく、ワインのためのブドウ「ヴィティス・ヴィニフェラ」で作ったワインのみを提供するという意味合いだ。日本ワインの銘醸地かつ日本最大のヴィニフェラ産地、北海道余市・仁木から8人の造り手が三軒茶屋に大集結!
東京の大型ワインショップや飲食店はもちろん、北海道を訪問してもなかなかお目にかかる機会が少ないワインたちがずらりと25種も並んだ。この25種すべてを参加者全員が1杯ずつ、なんとボトル1本分が楽しめるという、なんとも贅沢で至福のイベントなのだ。
じっくり味わうだけでなく、作り手と直接お話しができるのも「LIFE with WINE」の魅力。ワインを飲みながら、ワインについての思いや愛をたっぷり聞くことができる。
「今回、北海道のワインを知ってもらうためにヴィニフェラ限定にしてもらったんだよね。40年前からヴィニフェラを育てている北海道のワインの個性を日本の人に、そして世界の人に知ってもらいたい。
日本のワイン産地というと山梨というイメージだけど、個性でいったら北海道も負けていない。稀少性だけではない余市ワイン、北海道ワインの個性や魅力に気づいてもらえたら」と語ってくれたのは[Domaine Takahiko]の曽我貴彦さん。
Domaine Takahikoのワインには「お出汁み感」と言われるうまみが感じられ、うっとりさせられる。もっと飲みたいという気持ちを抑えて、他のブースもチェック。
貴彦さんの元で栽培と醸造を研究した山中敦生さんの[Domaine Mont]や山田雄一郎さんの[山田堂]、東京から一家で移住しワイン作りに励む[モンガク谷ワイナリー][平川ワイナリー]、余市に追いつけとばかりに急成長する仁木からは[Domaine ICHI][Domaine Bless][NIKI Hills]のワインが並んだ。
「北海道のワインに出会う機会はあってもここまでそろう場はまずない」とワインファンも大興奮だ。イベントの中では、各醸造家が、ワインの説明をするトークコーナーも開催。醸造家の言葉に耳を傾けながら、そのワインを一口飲むと「確かに!」「わかる気がする!」と新しい発見も。
ワインとフードで余市&仁木を堪能
会場では、ワインに合う料理ということで余市から[Soumagnon Vineyard]の北島豚のハンバーグや[EBIJIN]の蝦夷鹿ロースステーキ、[Yoichi LOOP]のにしん棒鮨が提供された。
「LIFE with WINE」ではお馴染みとなっている、大阪[ワインとお好み焼のお店 パセミヤ]のお好み焼き、江古田の[パーラー江古田]のパンもワインとのマリアージュを引き立ててくれた。「日本食にヴィニフェラ合う」というタカヒコさんの言葉に、ワインと食事に舌鼓を打つ会場のみなさん一同納得のご様子であった。
参加者の方に「日本ワインの魅力は?」と聞いてみると、「造り手に会え、言葉を聞くことができ、そしてワインの造られる現場を訪ねることができること!」と教えてくれた。
稀少性にフォーカスされがちな余市や仁木のワインだが、そうではない日本ワインを代表する産地としての魅力、そして作り手の思いに触れることができるイベント。まさに「LIFE with WINE」、生活と共に、そして人生と共に味わいたいワインとの出会いとなった。
LIFE with WINE
FB https://www.facebook.com/LIFEwithWINE
IG @lifewithwine2012Text & Photo by Ai Hanazawa
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