オーストリアでワイン修行中 1
[GUT OGGAU]での暮らしがはじまった
初めまして、海太です。
鎌倉で[gentle folk]というナチュラルワインショップをやりながら、都内の飲食店で働いていました。
4月からオーストリアの[GUT OGGAU(グート・オッガウ)]というワイナリーで、住み込みの研修生として働いています。
これからワイナリーでの生活を綴っていきたいと思います。
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[GUT OGGAU]があるのは、オーストリアの銘醸地ブルゲンラント地方。著名な料理人一族出身で自身も料理人でもあるシュテファニー・チェッペ-エーゼルベックと、シュタイヤマルク州の有名なブドウ園出身のエドアルト・チェッペが、2007年に始めたワイナリーです。 バイオダイナミック農法を採用した、自然にのっとったワインづくりで知られています。
GUT OGGAU FAMILYが描かれた顔のエチケットに見覚えがある人もいるかもしれないですね。
[GUT OGGAU]のブドウ畑の広さは26ha。東京ドーム5個分くらいあります。ブルゲンランド州の古くから続く畑を買い取って作ったワイナリーで、周りもブドウ畑。
東京にいたときは、昼頃に仕事をスタートするとそのままあっという間に夜になり、1日が過ぎていきました。ここに来て最初の1ヶ月は慣れない畑作業、慣れない環境で時間の流れがゆっくりすぎて困ったものです。
まわりには畑以外何もありません。畑作業中はケータイも電車もビルもないから、時空が歪んでいるのかというくらい時計の針が進みません。
最初の3週間くらいは、ベンディングという作業をしました。ぶどうの枝を曲げて木の棒につけていく作業です。広い畑で研修生たちだけで、朝からブドウの木を触って作業するのですが、「結構やったぞ」と思って時計を見てもまだ9時ということもザラにあります。
畑は一つの場所にかたまっているわけではなく、点在しているので車で畑間を移動しながら作業をします。畑にはトイレがないので、結構ソワソワします。
このワイナリーにいるのは、代表のステファニーとエドワード。他には僕と同じようにワイン作りを学びに来ている研修生たちが何人かいます。重機を扱うスタッフはハンガリー人が多いです。ワインに限らず”ビオディナミ”に興味のある研修生も。
畑の作業は研修生の仕事で、エドワードが時折畑に来て指示をしてくれます。ステファニーは野菜畑やボトルを詰める作業とかに関わることが多いです。
ブドウのいらない芽を取る作業”芽かき”があるのですが、素人からするとどれをとっていいかわからず難しい。でもブドウの出来に関わると思うと責任重大だなと感じています。
- WINE SHOP [gentle folk] OWNER
大津 海太 / Kaita Otsu
[gentle folk]店主。1988年生まれ、鎌倉育ち。中学卒業後15歳〜19歳までイギリスで過ごす。ベーカリー、イタリアン、ワインショップなど様々な飲食店を経て、2021年にオンライン販売・業務卸のナチュラルワインショップ[gentle folk]を立ち上げる。フリーでイベントの参加・企画も行う。
2024年4月〜オーストリアのワイナリーGUT OGGAUで研修中。
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