老舗酒造[篠崎]による新たな挑戦
福岡県朝倉市から新たにはじまる、ジャパニーズ・ウイスキーの未来
ジャパニーズ・ウイスキー最前線へ。
かつてないほどジャパニーズ・ウイスキーに熱視線が注がれている。緻密な技術力と創意工夫により日本のウイスキー造りの花は開き、プレミアが付くことを見越して投機目的で買われたりするくらいだ。まさに注目度はうなぎのぼり且つ天井知らず、当然新規参入の動きも激しくレッドオーシャン化しているが、最前線の現場では何が起きているのか?と言われると、意外と知らないことばかりだ。
今回RiCE.pressでは、福岡・朝倉で新たに誕生した[SHINDO LAB]が運営する新道蒸溜所というウイスキー蒸溜所を紹介する。ウイスキー業界においては新参者だが、酒造りにおいては大ベテラン。200年以上前から日本酒を造り続けていて、現在はジンやラム、樽熟成麦焼酎などのスピリッツと多種多様な酒を手がけている老舗[篠崎]による新たなウイスキー蒸溜所。これが何やら相当のクオリティであり、ウイスキーシーンにおいても頭ひとつ突き抜けるような新星だと聞きつけた。早速東京を離れ、福岡へ飛んだ。
[SHINDO LAB]が位置する朝倉市は、九州最大の筑後川流域に広がる田園都市。柿や梨といったフルーツの産地としても知られている。
福岡の中心市街地から40〜50分ほど車に揺られると、インダストリアル然とした巨大な施設が見えてきた。いわゆる蒸溜所という感じではない、マットなグレーがやけに洒落ている。
到着したら蒸溜所に併設したショップ[SHINDO LAB STAND」へと案内してもらう。[篠崎]が手がけるお酒が、アールがきいた木製のテーブルに多数ディスプレイされているのだが、丸みを大事にした空間、そして全てのお酒が一目に見渡せる感じはスティーブ・ジョブズの哲学が反映されている初期アップルストアをも思わせる。とにかく一般的に連想する“お酒の直売所”とは一線を画している。
店舗のデザインを担当したのは、日本のポストロックバンドtoeのギタリストとしても知られる山嵜廣和氏。製造したばかりで保存が難儀なフレッシュな生甘酒や、ショップ限定販売のワイン、季節の日本酒など、ここにしかない製品も多数ある。フードもウイスキーで仕込んだジャーキーや、ウイスキーに合うチョコなど…わざわざ食べたい逸品が提供されるそう。酒好きにはなんともたまらない空間となっている。もちろんお酒を飲んだら車の運転はNGなのでうまく計画して訪れたい。
店内にはオリジナルのトートバッグやTシャツ、キャップなどアパレルの展開も。デザインの監修は、東京を拠点に活動するクリエイティブコレクティブ「UNTRACE」が行なっている。
まさしく新たな酒カルチャーの最前線に飛び込んだような印象をびしびしと感じ慄いていると、代表の篠崎倫明さんが出迎えてくれた。
篠崎倫明さん。[篠崎]の8代目にしてウイスキー蒸溜の責任者を務めている。
「今日は遠くからありがとうございます。[篠崎]は江戸時代後期に創業してお酒をずっと造り続けてきました。もともとは日本酒一筋の蔵元だったのですが、先代より焼酎やラムなどの蒸溜酒も造るようになりました。まず私たちが造っているお酒を幾つかご紹介させてください」
そう言って最初に見せてくれたのが、ここの地名を冠した焼酎「朝倉」だ。大麦を原料に麹を用いて焼酎を製造(単式蒸溜器で二度蒸溜)し、アメリカンホワイトオーク樽で8年以上にわたり熟成。その熟成感は最早焼酎というよりも、上質なウイスキーのようなリッチかつ芳醇な香りを持ち合わせている。
ジンにしても独自の考え方でうみだされたユニークなものが揃う。「Jin40」(写真左)は、献上柄という博多織の伝統柄をモダンに再解釈したラベルが印象的だ。ベースのボタニカルは福岡県産レモングラスで、福岡県八女産緑茶のビターさなども加わることで福岡らしさを存分に感じる酒になっている。
「博多の飲食店から『食中酒として、ソーダ割りでおいしいお酒を造ってほしい』というリクエストをいただいて。我々の技術で応えたお酒です。どんな料理にも合う爽やかな飲み心地ですよ」
対して「Freeee!!!」(写真右)は、「一番いいジンを目指そう」というコンセプトで開発されたジン。あえて産地などには固執せず、飲んで美味しいという直球の欲求に対して打ち返すようなイメージで完成した。毎年リリースされる定番酒ではあるものの、ボタニカルの種類・配合は“自由に”毎年アップデートする。酒業界のセオリーを覆すような一本だ。
「SHINDO LAB」のもう一つの顔として運営する「SHINDO WINES」では、近隣で収穫されたブドウを使用してワインを醸造。野生酵母のみで発酵させるナチュラルな造りにこだわっている。福岡では気候の関係で、夏の早い時期にブドウの収穫を迎えるが、この時期だと糖度が上がりすぎないため、自然とアルコール度数は低めに仕上がる。「UKIHA BUBBLES 2023」と名付けられたこちらの微発泡ワインは穏やかな酸が特徴的で、いわゆる「気軽にぐびぐび飲めておいしいワイン」になるという。まさにエチケットのように太陽がてっぺんにあるうちから飲むのが気分か。ちなみにワインの醸造を任されている坂本さんは、以前は奈良の名酒蔵[みむろ杉]出身とあって驚いた。
珍しいお酒も展開する。こちらはイタリアで家庭的に親しまれている「cello(チェッロ)」というお酒。日本でいうところの梅酒のようなイメージだそう。[篠崎]では日向夏や茴香(ウイキョウ)の花などのボタニカルとかけ合わせ、独自性あふれる酒づくりに挑んでいる。
「僕たちは酒の種類ごとに専任の担当者がいて、それぞれの持ち場をしっかりと守っています。このcelloの担当はその中でもとんでもないギークなので(笑)。“オタク的にこだわり抜いた”という意味で、こだわりが伝わるように<geek cello>という名称で販売しています」
ウイスキーはまず、圧倒的な原酒を。
紹介したここまでを一杯ずつ堪能するだけでほろ酔いを通り越して美味しいお酒の楽園!という感じだが、本題はここからだ。[篠崎]が長年をかけて構想した本丸のお酒こそ、他ならぬウイスキーなのである。
彼らのウイスキー造りは2021年に始まったばかりだが、端的にいうと圧倒的な“原酒”のつくりこみが最大のポイントだ。まずは原酒、何よりとにかく原酒。ここを第一義として原料の選定や、然るべきウイスキー造りのプロセスがとられていく。こだわりの酒造りの一部始終を、篠崎さんにたっぷり指南いただいた。
蒸溜所に入ってまず紹介いただいたのが意外にも冷蔵庫。「よろしければこちらの冷蔵庫に入ってください。中に閉じ込めたりはしませんから(笑)」と冗談まじりに篠崎さん。
冷蔵庫の中でひんやりと冷たい空気を感じていると、なんだろうこれは。英語の書かれた物体が保管されている。
聞けばこちらは、イギリスからはるばるやってきた「蒸溜酒酵母」であった。素人目には一体どんなものなのかわからないが、着目すべきは酵母の状態にある。日本のクラフト蒸留所の多くが乾燥した状態の酵母(いわゆるドライイースト)を使用しているのに対して、SHINDO LABでは水分含有量の多い酵母(プレス酵母)を使用している。これは一体なぜか?
「多くのメーカーが乾燥酵母を使用しているのは合理的な理由があります。まず、ハンドリングが容易であること。水分含有量が少ないのでカビが繁殖するリスクが少ない。常温で保管できるから冷蔵庫も必要ないし、使用期限も2年と非常に長い。ただ、香りの醸成という点に着目すると別の酵母選択も見えてきます。私たちは、華やかに香るエステル系の香りも欲しい。そのため、それが得意なプレス酵母を選んでいます」
ウイスキー造りの工程をおさらいしておくと、まずは原料となる大麦麦芽から。パンパンに膨れ上がっているこちらは、イギリスは「ポールズモルト」社の麦芽が詰め込まれたもの。ちなみに「篠崎」では1000kgもの量を毎日仕込むという。一定の条件で発芽し、この時糖化酵素が自然発生する。
続いて仕込みの様子を案内してもらう。粉砕した麦芽を一定量のお湯と一緒に糖化槽に投入し、数分間静置。意外に短い時間であるがこの時間じっと静置させておくことで、麦の中にあるデンプン質が糖化するのだ。このときに大事なのが温度管理で、麦芽中に存在する糖化酵素がよく働いてくれるように、60度〜66度をキープしておく。十分に糖化したらこの液体を清澄化し、発酵に必要な麦汁のできあがり。
蒸溜所ツアーも大歓迎だという。実際に篠崎さん本人によって説明が行われる。ウイスキー好きならば、直接造り手の想いが感じられる絶好かつ刺激的な機会となるはず。
麦汁をタンクいっぱいに張り込んだら、いよいよアルコール発酵だ。とはいえただの発酵ではない。ここにこそ「SHINDO LAB」の酒造りの真髄がある。一般的なスコッチの発酵時間といえば36時間から44時間といわれるなかで、なんと驚愕の120時間!
「発酵タンク内での時間をどのように考えるかは、蒸溜所それぞれに考えがありますよね。例えば、一年間当たりのアルコール収量を重視すれば、発酵タンク内での時間を短くしていくことが効果的です。新道蒸溜所では、“香り豊かな原酒をつくること”を目標としています。そのためには、長い発酵時間を採用することが一助となります。蒸溜所それぞれの哲学がここでも見えてきます」
発酵時間を長めにとる最大のメリットは、酵母も含めた“ユニークな微生物たち”の活躍を促すため。先述したアルコール発酵を行う蒸溜酒用酵母以外にも、様々な微生物達がもろみには存在する。その働きに期待して、発酵時間を長めにしているのだそう。
と、ここまで何度も「大事なのはとにかく香り」と口にする篠崎さんだが、そもそも前提として「圧倒的な香りをもつ原酒」を希求する理由はどこにあるのか? 率直な疑問をぶつけてみた。
現代の技術で、時を超えていくような酒づくりに挑む。
「私の師匠は日本におけるウイスキーづくりを牽引されてきた方で、長らく国内大手のウイスキーメーカーの製造畑にて活躍されていました。当時のエピソードをお聞きする中で印象的だったのが、“昔のスコッチウイスキーはもっと香り豊かだった”という話です。今から4、50年前には、重たくて甘い香りをベースにしたウイスキーが確かに存在していて、今とは全く違うものだったそうです。そんなことを聞くと、目指したくなるじゃないですか、その時代の素晴らしいウイスキーを」
なんともロマンを感じる話だが、まさに当時つくられていた「香り豊かなウイスキー」を再現すべく、篠崎さんは酒造りに日々向き合っている。その最重要ファクターこそ、“ラクトン”という香りの成分だそう。
その“ラクトン”を生成した原酒を獲得するために篠崎さんが用いるものはというと、これまた“酵母”である。とはいえ先ほどの酵母とはまた異なる別の酵母を、発酵のタイミングで投入するのだ。まさに大谷翔平もびっくり(!?)な、酵母の二刀流。
篠崎さんが抱えているのが、もうひとつの酵母。残念ながら詳細はトップシークレット。とはいえ非常にデリケートな酵母ということだけは教えてくれた。
なにより肝心なのは、そのタイミングと量。取り扱いが非常に難しいものではあるが、特性の異なる2種類の酵母を適切に使用することで、ミルキーさやファッティさ、果物でいうところのピーチのような濃厚な香りを獲得することができる。
2種類の酵母をタイミングに応じて使い分ける。面倒であるし決してメジャーな手法とはいえないが、篠崎さんはきっぱりと言う。
「これは現在のウイスキー製造においては新しい道、まさしく新道だと思います。でもかつてはスコットランドで自然発生的に起きていたところを再現するためにやっているので。見方を変えると“王道の復古”とも言えると思う。今自分達がやっていることは、現代の知識・技術を駆使した新しい手法(新道)によって、かつて確かにあった王道を現代に蘇らせる試みです」
蒸溜、そしていくつもの樽で熟成へ。
時間が酒を磨く最終工程へ。
十分に発酵させたらついに蒸溜だ。単式蒸溜器で2回蒸溜し、ここまでの長い道のりが一旦完結となる。最終的に1トンの麦芽が、400リッターほどの歩留まりに。実際に樽詰めするときはアルコール度数が65度くらいになるよう加水するため、600リッターほどの原酒ができあがる。
「蒸溜をしている瞬間は、とにかくめっちゃ楽しいんです。汗だくになりますけどね」と少年のような目をしながら話してくれた篠崎さん。確かに釜の前は熱源なわけで、名実ともに“熱中”した先にうまれるウイスキーがここにはある。
そうしていよいよウイスキー造りの最終プロセス「熟成」へ。樽で長い年月を重ねていくことで完成へと向かっていく。蒸溜所に隣接する、樽の保管場所へと案内してもらった。
原酒を樽で寝かせる。ここからさらにクオリティを上げていく作業である。ひとつの倉庫には2,500樽くらい収容できるようで、隣接した場所に倉庫はもう一個あるので合計5,000樽が収容可能。しかし1年間で700樽ほど新たに寝かせていくことになるので、現状所有しているスペースだとあと5年分くらいで一杯になってしまうそう。ウイスキーづくりには土地も必要なのだ。
樽熟成の要点の一つとして、「樽から“愉快な香りの成分”が移行してくるのを待つこと」があると篠崎さん。だがしかし、ただ気長に待っていれば完成…とはなかなかいえないよう。なにせ気候だってイギリス各地方のそれとは全く違う、夏場は特に九州地方特有のうだるような暑さと湿度がやってくる。ウイスキーの熟成環境としてはタフな環境が待ち構えている。
「施設はできる限り断熱しているとはいえ、外部はとにかくあつあつな環境なので。長いこと熟成できない可能性だってあります。正直こればっかりはやってみないとわかりません。でも、“だからこそクオリティの高い原酒をつくらねばいけない”と思ったんですよ。熟成に頼らなくてもいいくらいの。そのくらい素晴らしいものを事前につくっておこうという心算です」
「これはシーズニングと言って、スペインのシェリーメーカーさんにお願いして特注したシェリー樽です。樽の材質も選べるんです。中身の液体を抜いたものを輸入している。そこに自分達で造ったウイスキーを投入しています。掛け算が無数ですよね」
事実、手がけた原酒「SHINDO NEW MAKE PEATED」は、世界的なウイスキーコンテスト「ワールド・ウイスキー・アワード」で金賞を受賞している。これらが熟成を通してどんな花を咲かせていくのか? まだまだ未知数だが、期待は高まるばかりだ。
100年先の未来を見据えた酒づくり。
ひととおりの工程の見学を終えたあと、篠崎さんが今後描いていることや見据えていることを聞いてみた。
「ウイスキーづくりって単純にビジネスだけの視点だけでは語れないと思っています。僕たちは林業も100年くらいやっていて、そこではミズナラをたくさん植えているんです」
ミズナラといえばジャパニーズウイスキーの象徴のような存在である。しかし日本のウイスキー産業が勃興した際、その品質の高さゆえ国内外からの需要が殺到し、近年日本では原木が少なくなってきているという背景もある。
「日本のミズナラの絶対数が減っているので、最近はモンゴルなど近隣の東アジアで生育するミズナラの近縁種を樽として使用する動きもあります。日本の資源が枯渇してきていて、森の多様性も失われつつある。私たちの拠点は山に囲まれた環境なので、周りを見渡せば“スギの木ばっかりになってるな”とかダイレクトに感じますから。自分達はできるだけミズナラをはじめ、広葉樹も植えていきたい」
「7年前くらいに九州地方では大きな水害があったんです。雨がたくさん降って、家屋損壊などの犠牲も多い災害でした。これには林業も決して無関係ではなくて。雨が大量に降ると、山林に所狭しと植林されたスギやヒノキがどうしても脱落して下流に流れてしまう。そうして流れた木が、人様の家を傷つけたり、二次被害に繋がったりする。でも山の谷筋に広葉樹があることで、場合によっては被害を一定程度抑えることができる。広葉樹は横に樹勢が伸びるので、脱落しても抵抗係数が高いため、谷筋にとどまりやすい。そのため、そのあと脱落してきた針葉樹を堰き止め、下流域での被害を抑えたケースが多数報告されています。ですから九州大学の防災林業の先生とも相談して、防災のためにミズナラを積極的に植林しています。単純に“自分たちがウイスキーを寝かせるための木桶になればいい”という理由だけじゃない。100年後のこの町のより良い未来ってなんだろう?と考えながら、日々の仕事に向き合っています」
「そして今回[SHINDO LAB STAND]という直売所を作った理由はもう一個あります。福岡って意外と遊ぶ場所が少ないんです。市内の他には糸島と太宰府くらいで。僕達の朝倉町なんかは、どうしても地域に人とお金が構造的に落ちにくい。だから住んでいる人や観光で来てくれた人に楽しんでもらえる場所が作りたかった。子どもの頃に家族で行った思い出になるような場所ができたらいいなって」
[SHINDO LAB STAND]最大のウリがハンドフィル。自らウイスキーを充填し、オリジナルラベルに自分の名前や日付を書いたりすることができる。きっとギフトにも最適だし、家族で行ったりしたら確実に思い出に刻まれるはず。「スコットランドの蒸溜所にいくと、こうしたハンドフィルの機械をよく見かけるんですね。でも日本では滅多にみなくても。調べても前例がなかったので、メーカーに特注して作ってもらいました」
単純に味わいのクオリティ云々では語れない魅力を持った「SHINDO LAB」のウイスキー。とはいえその挑戦はまだまだ始まったばかりだ。篠崎さん自身、いちクラフトマンとしてやりたいことも尽きなそうである。
「今は“酵母を2種類使う”というのが他のウイスキー蒸溜所とは違う挑戦なんですけれど、これからはさらにバリエーション豊かな原酒をゲットしていきたい。もしかしたら二種類だけじゃない。三種類目の酵母を使ってもいくこともあるかもしれません。とにかく挑戦し続けたいです」
これから変わり続けていくからこそ、その変化を味わうかのごとく、一緒に人生を歩みたくなるような「SHINDO LAB」のウイスキー。是非どこかで見かけたら飲んでいただきたいし、新たにできた[SHINDO LAB STAND]にも足を運んでみてほしい。
SHINDO LAB STAND
福岡県朝倉市比良松626-1
10:00〜16:00
水・木定休
IG @shindolab
https://shindo-lab.jp/
Photo by Taro Oota(写真 太田太朗)
Text by Shunpei Narita(文 成田峻平)
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