連載「オーストリアでワイン修行中」#5

[GUT OGGAU]での収穫について


Kaita OtsuKaita Otsu  / Feb 11, 2025

2024年の[GUT OGGAU]の収穫は8月12日にスタートし、9月11日に全ての収穫を終えました。約1ヶ月にわたる作業で、どうやら過去2番目に早い収穫開始だったらしいのです。が、翌日から1週間以上大雨が降り続いたため、ある意味ラッキーだったのかもしれない(天気を予測して動いた当主エドワードの指揮能力が凄いとも言える)。

9月12日以降も収穫を続けていた生産者さんにとっては厳しい収穫シーズンで、隣町のワイン生産者で、友人でもあるミッヒ(Michael Wenzel)も大きな被害を受けたと嘆いていた。

友人のミッヒ。日本ではまだ知名度は高くなさそうだけど、現地ではとても活躍している生産者(日本茶が好きらしい)。彼のフルミントは飲む価値ありありです。

ふだん研修生は常に4〜5人ぐらいいたのだけど、収穫時期になると収穫スタッフとして色んな国(アメリカ、ブラジル、コソボなどなど…)から15人近く集結します。そこに常勤のハンガリー人と近所の収穫おじいちゃん・おばあちゃんも加わり合計20名以上に…!!

収穫時の一コマ。

そしてみんなに驚かれるのがその収穫開始時間。

朝は3時!!遅くても5時スタート…!!ぼくは日本人らしく、「絶対に遅刻したくない!!」と毎日思っていたのだけど、だいたいの研修生たちは時間にルーズで、毎日当主のエドワードとステファニーに怒られるのではないか、とこちらがソワソワしていました。

ちなみに、3時は早すぎ!!と友達の生産者達も驚いてました…。

朝の3時はもちろん真っ暗なのでヘッドライトを装着します。ヘッドライトをつけると虫が集まる→痒い→カオス!!しかも、一度ヘッドライトをなくしてしまってステファニーに大激怒されました。(ステファニー、ごめんよ..)

そんな過酷な環境の中でも、ノイジードラーゼ湖から望む朝焼けは絶景で、みんな毎日手を止めて見入ってしまうほど。

「みんな!朝日が綺麗だよ!」とエドワードやステファニー、色んな人が自然の感動体験をシェアする。なんてピュアな時間なんだ…!!

そして午前11時には収穫作業は終了。収穫した葡萄はワイナリーに持ち込まれ、研修生3〜4人ぐらいが居残り別の作業へ。

このルーティーンが約一ヶ月休みなしで続く…!!

正直また一ヶ月休みなしで収穫したいとは思わないのだけど(笑)、とても良い経験でした。

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