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連載「オーストリアでワイン修行中」#5
[GUT OGGAU]での収穫について
2024年の[GUT OGGAU]の収穫は8月12日にスタートし、9月11日に全ての収穫を終えました。約1ヶ月にわたる作業で、どうやら過去2番目に早い収穫開始だったらしいのです。が、翌日から1週間以上大雨が降り続いたため、ある意味ラッキーだったのかもしれない(天気を予測して動いた当主エドワードの指揮能力が凄いとも言える)。
9月12日以降も収穫を続けていた生産者さんにとっては厳しい収穫シーズンで、隣町のワイン生産者で、友人でもあるミッヒ(Michael Wenzel)も大きな被害を受けたと嘆いていた。
友人のミッヒ。日本ではまだ知名度は高くなさそうだけど、現地ではとても活躍している生産者(日本茶が好きらしい)。彼のフルミントは飲む価値ありありです。
ふだん研修生は常に4〜5人ぐらいいたのだけど、収穫時期になると収穫スタッフとして色んな国(アメリカ、ブラジル、コソボなどなど…)から15人近く集結します。そこに常勤のハンガリー人と近所の収穫おじいちゃん・おばあちゃんも加わり合計20名以上に…!!
収穫時の一コマ。
そしてみんなに驚かれるのがその収穫開始時間。
朝は3時!!遅くても5時スタート…!!ぼくは日本人らしく、「絶対に遅刻したくない!!」と毎日思っていたのだけど、だいたいの研修生たちは時間にルーズで、毎日当主のエドワードとステファニーに怒られるのではないか、とこちらがソワソワしていました。
ちなみに、3時は早すぎ!!と友達の生産者達も驚いてました…。
朝の3時はもちろん真っ暗なのでヘッドライトを装着します。ヘッドライトをつけると虫が集まる→痒い→カオス!!しかも、一度ヘッドライトをなくしてしまってステファニーに大激怒されました。(ステファニー、ごめんよ..)
そんな過酷な環境の中でも、ノイジードラーゼ湖から望む朝焼けは絶景で、みんな毎日手を止めて見入ってしまうほど。
「みんな!朝日が綺麗だよ!」とエドワードやステファニー、色んな人が自然の感動体験をシェアする。なんてピュアな時間なんだ…!!
そして午前11時には収穫作業は終了。収穫した葡萄はワイナリーに持ち込まれ、研修生3〜4人ぐらいが居残り別の作業へ。
このルーティーンが約一ヶ月休みなしで続く…!!
正直また一ヶ月休みなしで収穫したいとは思わないのだけど(笑)、とても良い経験でした。
- WINE SHOP [gentle folk] OWNER
大津 海太 / Kaita Otsu
[gentle folk]店主。1988年生まれ、鎌倉育ち。中学卒業後15歳〜19歳までイギリスで過ごす。ベーカリー、イタリアン、ワインショップなど様々な飲食店を経て、2021年にオンライン販売・業務卸のナチュラルワインショップ[gentle folk]を立ち上げる。フリーでイベントの参加・企画も行う。
2024年4月〜オーストリアのワイナリーGUT OGGAUで研修中。
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