世界のトップブルワリー41社から328種類のビール
MBCT is back!! 渋谷の真ん中に帰ってきたビールの祭典
2019年9月14〜15日、「ミッケラービアセレブレーション東京(MBCT)」が開催された。去年に続き2回目の開催となった今回は、舞台を渋谷ストリームホールに移し、世界トップブルワー41社の2日間計328種類のビールが振舞われた。
▲ 1日2回の各セッションの始まりには、ミッケラーの創始者 ミッケル・ボルグとミッケラー東京の代表 ハミルトン・シールズによるくす玉割りの儀が執り行われ、夢の「カンパイ祭り」が幕を開けた
ストリームホールの3フロアにわたって世界のトップブルワーが来場者を待ち構えた。例えば、エントランスのある4階にはオムニポーロ(スウェーデン)やアマー・ボイクース(デンマーク)など前回のMBCTでも人気を集めたブルワリーたちをはじめ、自然発酵のみでビールを造るデガルデ(アメリカ)や、デンマークの注目サイダリーであるエーブローなど、多彩なタップが立ち並んだ。
▲ デガルデの「The Anniversary」は、自然発酵エールをブレンドし、オーク樽で熟成
ビールと一緒に楽しむフードもMBCTの楽しみどころのひとつ。ミッケラー東京からは自信作のホットドッグ、人気のOTSUMAMIセットを出したSake Bozu、冷やしおでんのKARAKURI、シズル感抜群のバーガーやサンドのSun2Diner、ガトーショコラのMinimal Chocolate、タコスのgood hood food、そしてやっぱり飲みたくなるコーヒーはABOUT LIFE COFFEE BREWERSから。
▲ Sun2Dinerのマックアンドチーズバーガー
会場は終始賑々しい雰囲気だが、各自楽しむところを見つけることができるちょうどよいスペース感。大きなガラス窓からは高速道路や渋谷駅を望むことができ、屋内開催となった今回だが、普段とは違う景色を見ながらビールを楽しむことができた。
一番上のフロア6階は超大型ビジョンにVJが投影された空間。「カンパイ」というテキストがスクリーンに踊り、さらなるビールを煽りまくる。
このフロアで特に注目を集めたのは、フロリダ州からやってきたスリーサンズ。オーナーのコリー・アーティニスは自家醸造時代から大変な人気を集め、スリーサンズ立ち上げ前にベストブルワリーを受賞するという衝撃的デビューを果たしただけに、MBCTでも随一の注目度となった。彼らの代名詞的な甘くてボリュームたっぷりのインペリアルスタウトと、酸味のあるベルリナーヴァイススタイルにグアバや柚子などの果物を使ったビールの組み合わせ。
全体的に、重みのあるスタウトと酸味のあるエールの組み合わせが多く見られた印象だったが、一方で繊細な味のニュアンスが魅力的だったのがオーストラリアのセイラーズ・グレイヴ。
酒粕と柿を使った「ビール」はすっきりとした飲み口だが、複雑な味わいを口の中で楽しめる、一つの料理のような仕上がり。
▲ 酒粕と柿のビール(Greenセッション)。ポストカードはこのビールのためのデザイン
▲ セイラーズ・グレイヴのクリスは、共に醸造所を営む妻のガブそして息子と一緒に来日。酒蔵や日本食を訪ねて充実した時間を過ごしたという
トップブルワー同士の交流やコラボが生まれるのもMBCTの醍醐味。クリスも志賀高原ビールの佐藤栄吾氏からもらったボトルビールをとても満足そうに見せてくれた。
志賀高原はオックスボウ(アメリカ・メイン州)とジェスターキング(アメリカ・テキサス州)とコラボした「Ceder Kogen(シダー・コウゲン)」を2日目に披露。日本と海外のブルワリーの新しい試みがリアルに感じられた。
ブルワーたちから直接手渡される(最高に美味しい)ビールを次から次へと飲む。これ以上楽しいビールはおそらくないし、飲み手と作り手が等しく盛り上がることができる。ビール、フードの他にもDJやVJ、大好評を博したGRINDLODGEのシルクスクリーンプリント、Mikkeller Running Club Tokyoのスプリント競争など“ならでは”のアトラクションが夢のような時間を演出した。
次回はどんなビールと人々が交差する場所になるだろう。早くも期待は膨らむ。
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