おいしい裏話
「とんでもない映画」(RiCE No.30に寄せて)
サブスクのサービスの中に入っていない(そりゃそうでしょう)ので、なかなか意識的にでないと観ることができない動物を食べることについてのドキュメンタリー映画「DOMINION」。
観たらもうあとには戻れなかった。少なくとも私は。なぜかというと動物がとても好きで、心を持って対すれば心が返ってくることを知っているから。亀や魚でさえもだ。
「このタイプの肉をもう食べるのはよそう」と思ったら、ほとんど外食ができなくなる、そのくらいショックな内容だった。もう少しマシかと思っていたのだ。
人間が悪魔になり、ぬぐいされない罪を犯す。そんなことが今もこの世で行われている。人間は肉食というしかたない業を持っているものだけれど、せめて努力して薄めようよ、そんなにしてまで肉を安くたくさん食べなくていいよ、と思わずにいられなかった。
観たら気絶する人が多いと思うので、リンクは貼りません。
1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で海燕新人文学賞を受賞し小説家デビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で山本周五郎賞、95年『アムリタ』で紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』でドゥマゴ文学賞、2022年8月『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、海外での受賞も多数。近著に『下町サイキック』がある。