ダイナーコンフィデンシャル

001 ダイナーコンフィデンシャル


Kotaro YoshidaKotaro Yoshida  / Feb 7, 2025

皆様、はじめまして。

新丸子でアイスクリームダイナー[BIG BABY ICE CREAM]、目黒ではアジアンレストラン[NOON]、同ビル2Fカフェ[PARLOR NOON]、ディレクション業務を行う「DINER Direction」を運営している株式会社DINER代表取締役の吉田 康太郎です。

こちらでは、僕がどのように日々カウンターの中から自分のお店や食文化、食空間を見ているかを主に発信出来たらなと思っております。

今までは、僕個人よりもお店の存在が全面に出た方が世界観を壊さないという信条のもと、なるべく自分の考えの取材や発信は控えており、提供する食や空間に落とし込めたいと考えておりましたが、初店舗をオープンしてから嬉しい事に活動の幅が増えた事や30歳を機に新しく自ら発信する事を始めてみようと思い、編集部のN君(偶然にも大学の後輩)に連絡しました。

幼少期は、両親の仕事の関係で米国・フロリダやボストンで生活をしていました。

日本に帰国し学生生活を始めましたが、様々な地域で触れた食体験や音楽や空間が常に僕の中に存在していた事に加え、美術大学に通う兄の“飲食店を作る”という課題を手伝っていたこともあり、大学を入る前からいつしか“兄弟でお店を作ること”が目標になっていました。

NYで昼から暴食をして身動き出来ずに海を眺める

フロリダでの幼少期。兄は顔が変わっていません

兄が美術大学なので、同じ事を学び、同じスキルを持っていても意味が無いと思い、より広い範囲で皆様に一つの事柄を知って頂ける為に僕は私立大学の商学部へ進みました。

大学に進学してからは、駒沢にあるお店や自由が丘の老舗ダイナーで働き、お店の真髄を教えて頂きながら大学に通っていました。ここでの学びが今の僕の土台になっております。

そこからは、自分たちの食体験や文化的な偏りを避けるべく、ロンドン、上海、ソウル、ニューヨーク、ポートランド、ベルリンなど多くの街へ行き、その土地食文化に兄弟で触れてきました。

ベルリン・KWの[café bravo]NYのイサムノグチミュージアム内のカフェといい空気が澄み渡っている楽園系カフェ

単に食や空間に感心しコピー&ペーストをするだけの素材を見つけに巡るのではありません。自分たちであればどの様に編集をして提供するのか?を考えて、比較をする対象を探していくような感覚の旅です。

祖父の「モノはいつかなくなるけれど、経験や教養はずっと自分のストックになる」という格言を常に言って貰いながら毎旅お小遣いをそっとくれました(ありがとうお祖父ちゃんお祖母ちゃん&両親)。

ロンドンで放課後に皆で通っていた[maison bertaux]

そんな事を経て初店舗となる[BIG BABY ICE CREAM]は、僕が大学3年生の時にロンドン留学から帰国した際に兄と友人の安徳と作りました。詳しい事は、これからの回で書きたいと思います。

さて、題名にある“ダイナー”は、現在の僕らの会社名でもあり好きな言葉です。

僕が幼少期に住んでいた米国でもよく家族で通っていました。

僕はこのダイナーの表面的な派手なデザインが好きという事では無く、ダイナーが持つ地域性独自性三世代普遍の価値を提供続けている概念が好きな理由です。日本でいう食堂やファミリーレストランの概念に近いと思います。

僕は、このダイナーの概念の好きなところを、各店舗に自分達の表現を通して散りばめたいと思いお店に立っております。

(表題のコンフィデンシャルは皆様ご存知のアンソニー・ボーディンの著書から頂いております。笑)

NYのアンドリューターロウ氏が手掛けるDINER。ニュースタンダードダイナー

新丸子と目黒の街角にあるお店(ダイナー)で、僕らの時代の新しい老舗店になる想いを込めて今日もどこかの店舗に立っております。

ご来店頂けたら大変嬉しく思っております。

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