TRUE BEEF EXPERIENCE 本当に美味しい牛肉は、ここで食え!
吉祥寺でカジュアルに牛肉を楽しむ ヴァベーネ / Va bene
「炭火で焼いた塊の赤身肉は本当に美味しい。だから、なるべく大勢の人に気軽に食べて欲しいんです」。[ヴァベーネ]の店長兼シェフの伊藤泰さんは、そう語る。イタリアンレストランで長年経験を積んだ伊藤さんは、 3 年間のイタリア修行時代に、赤身肉ステーキの美味しさに開眼したという。 2013 年の開店当初から、看板メニューは熊本産あか牛の炭焼き。さらに近江牛、ジャージー種、ブラウンスイス種など、「おもしろそうな赤身があれば」各地から仕入れ、その時々のオススメ肉としている。「基本はカジュアルな価格帯で食べて欲しい店。今後は和牛だけでなく、ジャージー牛なんかももっと使っていきたいですね。繊維質も密だし、肉質はやわらかいし、普通に炭火で焼けばみんなが美味しいと思う肉ですから」
店の立地は吉祥寺・井の頭公園の目の前と一等地。厳選した希少な赤身肉を扱うことはもちろん、付け合せやアラカルトメニューで使う野菜も、旬に合わせて全国の契約農家から仕入れている。肉料理との相性を最優先にセレクトした各種ワインを揃え、常時 5 種類用意する国産クラフトビールも樽が終わるごとに銘柄を変えていくが、いずれもお値打ち価格。これだけの食材を、あくまでカジュアル価格で提供できる秘策はどこにあるのだろうか? そんな疑問を投げかけると、直球な答えが返ってきた。「単純に原価率が高いんです。実際、オーナーにはよく怒られますし、僕が経営者じゃないからできる価格設定かもしれません(笑)。でも店をやっていけるレベルの利益は出ているから、これでいいのかなって。これ以上高かったら、僕自身も普通に食べに行けない価格になっちゃいますからね」。
そう、赤身肉好きが集う店を作り上げた伊藤さんは、自らも赤身肉のうまさに心底惚れている人なのだ。「僕は牛肉をグイグイ食べていくのが、本当に快感なんですよ。もう飲むように食べる時に、すごい喜びを感じます。牛肉の生産者の方だって、大勢の人に食べてもらいたいと願って牛を育てるわけじゃないですか。僕自身も、美味しい赤身肉をみんなに食べて欲しい。だからこれからも、うちはできる限り低価格で やっていきたいなと思いますね」
熊本県産あか牛 炭焼きステーキ イチボ150g ¥2,780
あか牛の牛すじミートソース 手打ちパスタ タリアテッレ ¥1,280
赤身の塊肉を炭火でじっくり焼き上げ、肉汁を落ち着かせるために十分な 時間休ませてから提供する。あか牛のすじ肉を使ったボリューミーなパスタなど、炭焼き以外にも肉の魅力を引き出す多彩なメニューが揃う。
Va bene(ヴァベーネ)
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-17-9
(平日)11:30~15:00 17:00~23:30
(土日祝)11:30~23:30 不定休
tel 0422-26-7235
www.vabene-kichijoji.com
撮影 岩崎美里、文 齋藤春子
当記事はRiCE No.9「牛肉の未来」の記事をWEBサイト用に再編集しています。
RiCE No.9の内容を見る。
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