朝メシ前
その国この地域あの人らしさが如実に表れるピュアな食事
香港では昔からのワゴンサービスの(現地ではワゴンに群がる様子からファイティングディムサムと言われていたり)飲茶を真っ黒なプーアル茶と一緒に食べたり、メキシコでは朝でもタコス、タイではお粥をいろんなお惣菜と共に。メルボルンでは美味しいフラットホワイトにカラフルな野菜や一手間かけた卵料理のプレート、あとはクロワッサン専門店のクロワッサンも美味しかったなぁ。
▲ メキシコシティの朝の市場。知らないフルーツがいっぱいだ
日本では、石川能登のさんなみ(現ふらっと)の塩漬けにした鰯やよーく発酵させた柚子やいしるとつけた大根のお漬物。滋賀は余呉湖の徳山鮓の氷魚の清し仕立てのお椀、長野の軽井沢にあるブレストンコートの一手間かけた美しいバイキングも記憶に強く残っている。
▲ タイの市場の朝ごはん。 選べないほどの惣菜でいつも頼みすぎてしまう
休日なんかでは、青山のおむすびやさんのご飯とお味噌汁に塩鮭だったり、渋谷の大きい鉄板で焼いてるオープンサンドのクロックマダムといれっぱなしのコーヒー。 今じゃ行列の代々木八幡の季節の果物のサラダやグラノーラとパンオショコラがお気に入り。
▲ メキシコの伝統的なパンの朝ごはん。ちょっと甘めのパンとホットカ カオが美味しい
かくいう私の平日は、平日は家の近くのカフェでコーヒーとちょっとしたパンやお菓子ですませてしまうことも多いのだが、こんな風に海外や国内でも旅行や出張に行く時や休日なんかはちょっとしたこだわりをもって朝ごはんを食べている 。
▲ タイの市場のネコ。ネコアレルギーだけど私
今回の連載ではそんな旅の経験談だったり自分なりの朝ごはんのレシピをゆるーく不定期で更新していこうと思いますので、明日の朝ごはんや旅先での参考になれるようなそんな事目指してがんばりまーす。
- Salmon & Trout Chef
森枝 幹 / Kan Morieda
「RiCE.press」副編集長。「Salmon & Trout」シェフ。1986年生まれ。調理専門学校を卒業後、オーストラリアへ留学。世界のベストレストランの常連「Tetsuya’s」で料理の基礎を学び、帰国後は京料理の「湖月」、分子ガストロノミーで有名なマンダリンオリエンタルホテル内「タパス モラキュラーバー」で料理人としての修行を積む。3.11を経て独立し、南青山「246COMMON」で屋台を経営。2014年より、現在の「Salmon & Trout」を開業、同店のシェフを務める。ほかに、新宿ゴールデン街のレモンサワー専門店「The OPEN BOOK」のプロデュースなど、従来の料理人に枠にとらわれず活動を続ける。父は写真家・食文化研究家として知られる森枝卓士氏。
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