365日世界一周、味覚の旅
ロンドン編①
この数年、ずっとロンドンに行ってみたいと思っていた。
なぜかと言うとあの不味いものしかないと言われていたロンドンが美味しいと聞くようになったからだ。
▲ BAO ロンドンで大流行のバオ専門店
よくいう不味いと言われる国と美味しいと言われる国の差は何かというと、それは食材の差が大きい。 いま世界で1番美味しい都市はと聞かれたら、僕は迷わずコペンハーゲンと答えるがその北欧やイギリスやロシアなどの国は寒い国なので作物が育ちにくいのだ。
▲ The Araki 3つ星 マグロの白トリュフ漬け
日本でも北陸、東北、北海道は作物が育ちにくく、冬の野菜、根菜類が中心となる。日本ではコースメニューの中で食材が被らないようにメニューを考えるが、コペンハーゲンでは当たり前のように毎皿にジャガイモが乗ってきたりする。 北海道と九州では食材のバリエーションとしては九州の方が圧倒的に多いことと同じである。
▲ Ozone Coffee 人気のカフェ
では何故、いま美味しくなっているかというと物流機能が上がったことと、知識、技術のオープンイノベーションが起こったからである。そのため不味いといわれていた国々で食の革命が起こったのである。
では美味しい国と不味いといわれていた国、新しいもの、美味しい料理がどこにあるかといえば革命が起こった国だと僕は答える。
- Ultra Kitchen CEO
杉窪 章匡 / Akimasa Sugikubo
1972年石川県出身。[365日][15℃]オーナーシェフ。辻調理師専門学校卒業後、パティシエと してキャリアを積んだのち、パン職人に。2000年に渡仏、[ジャマン]や[ペトロシアン]などで修行し、2002年に帰国。複数のパティスリーやべーカリーでシェフを務めた後、ウルトラキッチンを設立。名古屋、福岡、神奈川にプロデュース店を手がけ、東京・代々木公園に自身の店[365日][15℃]をオープン。著書に『「365日」の考えるパン』(世界文化社)など。
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