予約完売のMIYOSHIYA飯店
ディスタンスでもつながる、手づくり中華ポップアップ
5月12日(火)、依然静まり返る渋谷でこの日限定、初お披露目となる中華ユニット「MIYOSHIYA飯店」による販売会が行われました。
MIYOSHIYA飯店はレストランでもなければ、料理をつくるのはプロの料理人でもありません。写真家やグラフィックデザイナーなどクリエイター仲間が、オンライン会議アプリのZoomを使っての飲み会をきっかけに結成した中華ユニットです。
「テツヤのセクシー麻婆豆腐」をつくるのは、数多くの雑誌、広告で活躍する写真家の伊藤徹也さん。日本にとどまらず世界中で写真を撮ってきた伊藤さんは、グルメでお酒好きとしても知られています(唎酒師の資格を持つ娘さんに日本酒を習うという『伊藤家の晩酌』もHanakoウェブで人気連載中)。『酵母パン 宗像堂』(著・村岡俊也)や『受け継ぎたいレセピ』(著・野村紘子)など、書籍での素晴らしい料理撮影も多数実績があります。そんな伊藤さんのつくる麻婆豆腐は界隈では評判の本格中華だったそうで、4月には伊藤さん自らお友達や仕事仲間に麻婆豆腐をデリバリーして回っていました(その様子は伊藤さんのInstagramでご覧になれます)。
もう一品の「優しい肉まん」をつくる朝倉洋美さんは、クリエイティブユニットBob Foundationとして、さまざまなブランドのグラフィックデザイン、アートディレクションや立体物デザインなどを手掛けています。人気のフローズンジュースバーや、有名コーヒーチェーン、大手アパレルブランドなど、お洒落でかわいいデザインを生み出しています。セルフプロデュースのデイリーユースブランド「DAILY BOB」のウェブサイトで素敵な商品を多数見ることができます。
夏を感じさせるような快晴となったこの日、会場となった渋谷神南の茶食堂[茶空 SAKUU]は、事前予約限定の特別営業。お客さん同士の接触がないように、各自の予約時間に来店いただくルール。SNSを通じて告知が始まると、予約は数時間で完売してしまいました。
朝からひたすら中華鍋を揺すった伊藤徹也さん。自家製のラー油、醤油漬けニンニク、紹興酒漬け豆豉に自前の中華鍋と気合いと愛に満ち溢れた麻婆豆腐をつくりました。
強烈な辛味にニンニクと豆豉の香り、柔らかな豆腐にシャキッとしたニンニクの芽が食欲を駆り立てます。ご飯がすすみまくります。刺激強めのセクシー麻婆豆腐で身体が目覚める感覚を味わえました。
一方の「優しい肉まん」はその名の通り優しい味わい。朝倉さんお手製の生地に餡を手ずから包み、麻婆豆腐と同様、お客さんの到着時刻に合わせて蒸しあげます。
豚バラ、長ネギ、竹の子の餡は素材の甘味と食感が組み合わさって、優しいながらも程よく複雑で満足感のある一包。
「カメラマンの料理とは思えないですよね」という声が聞かれると、当の伊藤さんも「麻婆豆腐屋さんになりました」と冗談を飛ばします。お互いを気遣ったディスタンスを保ちながらも、美味しい料理が、久しぶりに人と会うという幸せをつないでくれたようです。
夕方5時前にこの日の料理をつくり終えると「あっという間でした。楽しかった!」と爽やかに笑った伊藤さん。
行動制限が続く中でも、あの人がつくる美味しい料理を食べたい、逆に、美味しい料理を届けたいといった気持ちがマッチングした嬉しい一日となりました。
5月31日(日)同会場[茶空 SAKUU]にて「原川慎一郎の空とTEXAS BBQ」を開催予定です。予約などの詳細情報につきましては近日公開予定です。ご期待ください!
伊藤徹也さん @ito_tetsuya
Bob Foundation @h_bobfoundation
JINNAN HOUSE(茶空 SAKUU) @jinnan.houseCREDIT
Filming by Norio Kidera
Video Edit by Yu Inohara
Interview in Video by Kei Sasaki
Photo & Text by Yoshiki Tatezaki
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