一期一食
012. throwback stay home spicy ver.
Stay homeの時期を少し振り返りながら一期一食の世界を紐解きたいと思います。
少しずつ、世の中が戻ってきたといっていいのだろうか?うーん、まだ実感ないなー。そもそも戻ることなんて、世界の歴史では一度もなくて、常に変わり続けているはずだしなぁ。元から未来なんて見えないのを、なんか見えている感覚に陥っていただけなんじゃないかと思ってます。まだ気が抜けないですね。
Stay homeの時期は本当に家から出なかった。最低限の買い物だけだったと思う。エッセンシャルワーカーの人たちに心からの感謝の気持ちを持ちながら、思いっきり甘えさせてもらい、家の中で過ごした。元々家に音を出せる環境も作っていたし、練習や普段やることができないことも出来たし、仲間となかなか飲めなかったのに、オンラインでサクッと飲んだり、海外の親友と先延ばしにしないで話すことができたり、思ったよりやることは多くて、あっという間に時間は過ぎていった。家の断捨離をしたり、大掃除をしたり、家族と話す時間も増えて僕はむしろ有意義に使うことができたと思っている。むしろ、自分のことや、これからのことをしっかりと見極める事ができたと思っているし、どのような状況になってもその状況をどう捉えて自分が生きていくかは常に考えているから、ウイルスによってそれが起きるのは嫌だけど、上手くやっていくしかない。どんな状況も楽しくしてる。それがショーマンシップだと心のなかで思いながら過ごした。
毎日が淡々と、変化なく過ぎていくので曜日感覚が少し薄まっていった(仕事柄、元々薄いのもあるんだけど)、よく聞く話ではあるが金曜日はカレーの日として、食べることにしていた。その中で僕がお取り寄せしたカレーを紹介します。
京都にある美味しいカレー屋さん。行くとほぼ毎回行くカレー屋さんです。
肉感がしっかりあるキーマカレー。スパイスは爽やかを感じなら強めにやってくる辛さが特徴で、脂っこくもなく、身体にもいい。きちんとした材料を使われていることがすぐにわかるし、噛むほど滋味が溢れてくるカレーだ。真空パックされていたので、忙しい週末はこう言うものがあると助かる。常備しようか悩んでいるくらい。
実はキーマカレー大好きなんですよね。ひき肉には愛を感じる(笑)。
淡路島のカレー屋さんで、特産の玉ねぎがたくさん使われているカレー。3種類あるのだけれど、一番辛い「野郎カレー」は、“からい!くさい!うまい!”のキャッチフレーズでカレー上級者でもけっこう喰らうパンチ力だ。メインとなっている「るつぼやカレー」は玉ねぎの甘味がかなり主張しているカレーで、食べていると身体が落ち着いてくる。僕はここの「日の丸カレー」がお気に入りだ。アレルギーfree!宗教free!、動物性食品とアレルギー食品を一切使用しないカレーで冷製でもいけちゃう。これは画期的なのよね。冷たくして食べるのが密かに好きです。カレーの可能性は無限大だ!
九州の名店のカレー。ツアーで行くと、ここもよく行くお店と言ってもいいかもしれない。
チキンカレー、野菜カレー、豆カレーとそれぞれ個性が立っていて、気分に合わせて食べていた。みんなで取り分けたりして、混ぜながら食べ進めるのも楽しかった。カレーのアンサンブルは沼だよね。特に嬉しかったのがドレッシングを買えたこと。醤油ベースが特徴的で、サラダを食べたときには「あぁ、また来られた」と思ってしまった。カレー屋さんだけどドレッシングで勝負できること、すごいと思う。
StayHomeの時期で、僕の家族が煮詰まらずに済んだのは竜希のカレー(キッチン前田)のおかげかもしれない。竜希本当にありがとう、と言っているけれど、彼はプロのベーシストであり、僕の大切な友人です。彼のカレーのクオリティは常軌を逸していて、オリジナリティも半端ないのだ。ミュージシャンで料理が上手な人は確かに多い。竜希のカレーは、また別のベクトルかもしれない。カレーのオーダーが追いつかなくて、保存する冷蔵庫がないからと言う理由でクラウドファンディングを始め冷蔵庫を大きくするチャレンジをしたが、たくさんの支援でビッグサクセスした。一人の情熱が周りの愛のある人達を動かす時代だと思う。
今回、つくづくミュージシャンは真面目だと思った。「世の中的にどう」とかではなく、僕の周りの人は本当に自分の周りのことに気をつけていたし、かかっている人もほとんどいないんじゃないかなと思う。これからは、誠実の時代。親の総取りからみんなで楽しむ時代へ。上も下もなく、ニュートン力学から量子力学の時代に移っていったように、人々の関係も変わるんだと思う。
- Bassist
濱田 織人 / Orito Hamada
ベーシスト、音楽プロデューサー、クリエイティブディレクター、NPO法人SOMA副代表理事、アトリエリスタ、茶道家。芸術修士(MFA)。スタジオミュージシャンとして演奏活動しながら、作編曲、作詞、プロデュースと幅広く活動。2017年クリエーティブブティック創業後、活動範囲を音楽以外にも拡大し、芸術教育などにも力を入れ始め、NPO運営にも携わる。日本唯一のベースの専門誌ベース・マガジンにて連載経験あり。プライベートでは、裏千家茶道家として初音庵主宰。密かに楽しんでいたサウナの魅力をゆるやかに発信中。サウナ・スパプロフェッショナル。 https://www.instagram.com/oritosroom/