茶文化の新拠点が、西日本エリアに続々と誕生!
日本茶の新たな魅力を発信する「茶方薈」が、福岡&岡山に新店オープン。
現代のライフスタイルに寄り添う新しい日本茶の愉しみ方を提案する「
「日本文化の魅力を発信し、次世代にその魅力を伝えたい」という想いで、日本料理店[八雲茶寮]や和菓子店[HIGASHIYA]を手がける緒方慎一郎さんが、茶の発展に貢献することを目的に[櫻井焙茶研究所]の櫻井真也さん、[万 yorozu]の徳淵卓さんとともに立ち上げた「茶方薈」。今年4月には、東京・麻布台ヒルズに初の実店舗として[SABOE TOKYO]がオープンしたのも記憶に新しい中、11月には新たに西日本エリアに、2店舗誕生するということで、ますます日本茶への注目度も高まりそうだ。
[SABOE HAKATA]は1階に売店、2階に茶房を設けた構造。入口付近では、饅頭の製法を日本へと伝えたとされる聖一国師にちなみ、蒸したての饅頭を提供する。ファサードの小窓からテイクアウトも可
Photo by Makoto Ito(courtesy of SABOE)
福岡・博多旧市街と呼ばれる歴史あるエリアに店を構える[SABOE HAKATA]。この地域は、「茶祖」とも称される日本に茶を広めた栄西が創建した聖福寺や、静岡茶を普及させた聖一国師創建の承天寺など茶の歴史と深い縁を持つ名所が点在する。
1階の売店では、日本茶に果実や穀物を合わせたオリジナルブレンド「T., Collection」や福岡県八女の煎茶や抹茶など、九州各地より厳選した希少な茶のほか、日本茶と好相性の菓子やさまざまな茶器を取り扱う。
2階の茶房。白と黒のシンプルな空間が茶と向き合う静かな時間を演出してくれそう
Photo by Makoto Ito(courtesy of SABOE)
売店の奥の階段を上がると2階に続き、白い漆喰の空間に黒のコの字型カウンターが配された茶房が広がる。日本茶のほか、菓子や茶をベースにしたカクテルを提供する。さらに、同店の横には、東京・日本橋茅場町のアートギャラリー「ベイスギャラリー」の新店が隣接し、茶と文化芸術が一緒に愉しめる一帯となっている。
[SABOE OKAYAMA]の入口には「茶」と書かれた暖簾がかかる。暖簾をくぐった先には売店があり、入口横の窓からテイクアウトの茶や菓子も購入できる
[SABOE OKAYAMA]は、岡山後楽園の玄関口、歴史的建造物を改修した福岡醤油ギャラリーの一角に佇む。近世の城下町として栄えた地域に位置する同店は、かつて醤油製造蔵や市民銀行の窓口として利用されていた旧福岡醤油建物の趣のある空間を活かし、応接室だった場所を売店に、蔵を茶房に改修。
蔵の味を活かし、銅の扉で閉ざされる茶房は、天井が高く隠れ家のような落ち着いた空間
茶房では「T., Collection」や菓子のほか、茶と酒を融合したカクテルなども愉しめる。
さらに「T., Collection」からは岡山県の老舗茶舗[茶下山]の青番茶に無花果の葉、シナモンリーフを加えた岡山限定のブレンド「青 Sei」のほか、ボトリングティーも揃い、同店ならではの味わいを提供する。
売店は他店同様に、「T., Collection」や岡山限定のブレンド茶をはじめ、羊羹や豆菓子など日本茶と好相性の菓子、さまざまな茶器を取り揃える。
茶文化の地続きにある日本文化とその美意識を随所に感じられる両店舗。洗練された空間で、ゆったりと日本茶を味わいながら、その深い魅力を体感したい。
SABOE HAKATA
開店日:2024年11月3日(日・祝)
福岡県福岡市博多区御供所町5 – 27 グラムビル御供所町
Tel 092 – 260 – 8855
売店 11:00 ~19:00/茶房 13:00 ~23:00(日曜・祝日 13:00 ~19:00)水曜定休SABOE OKAYAMA
開店日:2024年11月26日(火)
岡山県岡山市北区弓之町17 – 35
Tel 086 – 207 – 2779
売店 11:00 ~17:00/茶房 13:00 ~23:00(日曜 13:00 ~17:00)
月火水定休(但し祝日は営業)
*11月26日(火)、27日(水)は特別に営業。
運営:茶下山Text by Sakurako Nozaki
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